うつ病治療は家族で支えよう

うつ病は生真面目で責任感のある人がなりやすいと言われますが、原因やきっかけがあれば誰もがなりうる病です。

 

一度発症すると回復しても再発する場合も多く、うつ病で休職と復帰、休職と繰り返している人は少なくありません。
また、治療が遅れると症状が重くなる傾向にあり、できるだけ早いうちの発見、治療が大切です。

 

うつ病画像

 

うつの早期発見の手助けとなるチェックポイントがいくつかあります。

 

例えば、睡眠のリズムが崩れた、食欲がなくなった、意味もなく涙が出てくるようになった、物事に集中できなくなった、自分を責めるようになった、などです。

 

こうしたうつ病のサインを「ちょっと疲れているだけ」「ストレスがたまっているだけ」などと、軽く捉えて見逃してしまうと、後々、回復が困難になりかねません。

 

本人に自覚がなかったとしても、家族や周囲が気づいたら、まずは専門家のもとで診察と治療を受けさせるようにしましょう。

 

家族がうつ病になったら、周囲の家族や友人の支えが不可欠です。
でも、無闇に励ますことも、実はあまりよくないんですね。

 

うつ病になった方から、こんな声もあります。

私は1年前まで精神科のカウンセリングにお世話になっていました。
今はもう行っていません。もちろん落ち込むこともありますが、何とか普通に生活しています。

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家族や友人にたくさんお世話になりました・・本当に支えていただきました。

 

乗り越えられた今だからこそ、患者の周りにいる人に何が出来るかを実体験から学んだことをお伝えしたいと思います。

 

私の場合はうつ病になったきっかけ・・就職に失敗した、最愛の人が亡くなったなど・・原因となるエピソードがこれといってなく、いつもなんとなく不安がちで、自信を持てず、死ぬことすら考えていました。

 

いつもはワイワイ騒いでいて決して物静かな性格ではなかったので、様子の変化に気付いた家族や友人が気にしてくれます。

 

気遣ってもらえたのはもちろんうれしいことですが、ことがことなので誰にでも言えることではないことくらいは私自身理解していました。

 

本当に心配してくれていて、相談に乗ってくれた友人の幾人かのアドバイスはだいたい2パターンに分かれ、その内の1パターンは悪気がないにしても辛いものでした。

 

がんばれば、どうにかなるよ
きついだろうけど、がんばって!

 

このフレーズはちっとも悪いものではありません。いわゆる応援メッセージとしてはうれしいです。

 

 

ですが・・この場合にのみ、このフレーズは残酷なものになりました。

 

うつ病になる人は決して怠けて病気になるわけではなく何かのきっかけ・出来事によってなる心の病気です。
思ったように気分を変えられず、いつものやる気が出なくて一番辛いのは病気になってしまった本人なのです。

 

『わたしはがんばってないから、こんなに辛い思いをする羽目になったのかな?』

 

自信をすっかり失っていた私には自分が怠慢だから病気になったんだと言われているようで、本当に辛かったです。

 

ですから、もし心の不安や自殺願望など友人から打ち明けられたら・・きっと驚いてしまうとは思いますが、
決して『がんばれ!』の一言で片付けないでください。

 

その人は本当にがんばっています。考えて考えて、這い上がろうと必死なんです。

 

その努力を認めてあげる一言をかけてもらえれれば、その人の混乱は少し落ち着くでしょう。

 

自分でどうにかしようとせずに、親切に精神科の受診を勧めてあげてください。
その一言で苦しい期間が短くなることもあるかもしれません。支えてあげてください。

 

テレビCMや新聞広告などで、うつ病を取り扱ったものを時々目にしたりします。
うつ病というものが、それほど現代の社会において大きな問題となってきているのだなと、改めて気づかせられる瞬間です。

 

そうしたCMを見たり、広告記事を読んでみたりすると、うつ状態に早めに気づき、専門医を訪ねることが推奨されています。
早期に対応しなければ、こうした病態が慢性化し適応状態に戻るのが困難になるというわけです。

 

他の病気と同じように早期発見が大事だと言いたいようです。 

 

労働現場などでは、こうした早期発見と共に予防的視点も広がっているようです。

 

一見、それはいい事のようにも見えますが、果たしてそうでしょうか。

 

企業側にしてみれば、企業の生産性や収益性が脅かされては一大事なわけで、そうした事のリスクマネジメントの一環として心身の健康、特に心の健康管理を推進するようになっているのです。
その証拠に、企業側にはなるべく負荷がかからないよう、従業員自らがストレス管理などを行い、心理的負担の軽減なども個人に押し付け、会社側は型通りのバックアップ体制とかいうもので、お茶を濁しているような状況があります。

 

うつ病のような病気に、予防や早期発見というような事がどこまで効果的なのかはひとまず置いておくとしても、このように心の自己管理のような事が蔓延する社会では、新たな個人的ストレスを生み出すだけでしょう。
これでは、かえってうつ病患者を増大させるような結果を招きかねないような気がしてなりません。

 

 そうした時、この社会は、心身管理の自己責任の名のもとにうつ病患者を切り捨てていくような事にならないか、心配は募るばかりです。

 

このサイトでは、うつ病になった家族や友人のために、周りの方がどのように支えていけばよいのか、色々な方の体験談から気付きをえていただければと思い作成しました。

 

諦めないでください!
うつは決して治らない病気ではないのですから。

 

 

・新しいうつ病治療法とは?
 矢印 【荒木式】うつ病改善プログラム〜薬も心理療法もやめられた画期的な治療法〜  

 

 

 

また、うつ病から退職の不安のある方は、社会保障制度の利用も考えてください。
失業後の生活保障の強力な支えになるかもしれません。

 

残念ながら、こうした社会保障の支援制度があることを知らない方がいかに多いか!
知っていても、知識不足のためにもらえる権利をなくしてしまった方がいかに多いか!

 

不安のある方はこちらののサイトが参考になるでしょう。

 

・休職中の生活保障制度を有効活用
 矢印 うつ病で退職したら|傷病手当金活用

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