それでもうつ病がどんなものなのかを知りたい

実際にかかってみないとどういうものかわからないうつ病ですが、それでもどんなものか知りたいと思い、うつ病を患う主人に具体的に何を感じるのか、どんな気分になるのかを聞いたことがあります。

 

その時に主人の言ったことは、私がそれまでに想像していたものとは全く違うものでした。

 

それまで私は、うつ病と言うものは、気分のすぐれない憂鬱な状態がずっと続くもの、と単純に考えていました。

 

しかし、実際に重度のうつ病患者の心の中で起こっていることは、ちょっと気が滅入った状態が続くとか、不安で最近眠れない程度の、誰でも一度は経験したことのあるような憂鬱とは明らかに違うものでした。
健康的な人が時々感じる「うつ気味」とうつ病との間にははっきりと一線があります。
当然ですが、うつ病は病気なんです。

 

私自身はうつ気味になったことはあっても、うつ病になったことはありません。ですから、うつ病の辛さを感じることは出来ません。

 

でも、主人やうつ病患者の方々から話を聞いてうつ病を漠然と次のような感じ...と認識しています。

 

  • ある日突然、自分と外の世界にぶ厚い鉄のカーテンのようなものが決定的に下ろされてしまった感じ。
  • 自分を自分と感じることが出来ず、現実の中に自分がいるという実感がわかない(離人感)。
  • 生きていて唯一救われる時間は寝ている時だけ。大好きだった趣味も何もかもが億劫でやる気がしない(無気力感)。
  • 生きている実感がなく、死のことしか考えられない。死ぬことや自殺することが当然のように思われる(自殺願望/絶望感)。

 

これらは健康な私たちが経験するちょっとしたうつ気味状態とは明らかに違いますよね。

 

こういったことが愛する家族の心の中で起こっていることを認めるのは非常に辛いことですが、一番辛いのはこんな状態で生きていかなくてはならない本人です。治療は専門医でないと出来ませんが、家族一人一人が自分の出来る範囲でいいので、協力的な態度を示してあげることで少しでも患者さんの苦しみを和らげることは可能です。

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